3年前より33%下落した海外金価格!需要減でプラチナや銀も急落

3年前より33%下落した海外金価格!世界経済の後退でプラチナや銀も急落

貴金属投資では純金、プラチナ、銀、パラジウム、銅など、金属で値動きが違います。例えば、純金は投資需要が25%以上ありますが、プラチナや銀は工業需要がほとんどです。

そのため、世界経済が順調なときは株などに資金が流れて、金価格は下がりっていきますが、商品や製品は売れるためにそこで使われているプラチナや銀の価格は顕著に上がります。

逆に世界経済の先行きが不透明なときは、安全資産である純金に資金が集まり、金価格は上がっていきますが、商品や製品は売れなくなって、プラチナ価格や銀価格は下がる傾向が強いです。

しかし、2013~2015年は異例の値動きです。金価格が下がる以上に、プラチナ価格と銀価格が急落しました。これは世界経済に期待が集まりながら、自動車部品や電子部品の需要が減るなど、実体経済が弱いことを示します。

貴金属 2013年1月 2015年11月 騰落率
海外金価格 1,693ドル 1,134ドル -33%
国内金価格 4,962円 4,815円 -3%
海外プラチナ価格 1,566ドル 973ドル -38%
国内プラチナ価格 4,732円 4,205円 -11%
海外銀価格 30.87ドル 15.40ドル -50%
国内銀価格 91.09円 68.14円 -25%

この結果、3年間で海外金価格が33%も下落しながら、国内金価格が3%に留まっていることがわかります。この理由は円安が進んだからです。2013年1月には「1ドル=87円」でしたが、2015年11月は121円になりました。

国内金価格は「海外金価格×為替レート」で算出するため、海外金価格が下がっても、強力な円安効果で国内金価格は上昇して、海外金価格の下落幅を相殺する格好となり、騰落率が見えにくくしました。

プラチナ価格も下落が激しいです。プラチナの生産量は純金の5%ほどしかないために希少価値が高いとされ、本来プラチナ価格は金価格より高くなりやすいです。

しかし、ディーゼル車などの排ガス触媒や工業製品といった需要が減りながら、生産量に変化がなかったため、2015年のプラチナ価格は金価格よりも相場が逆転するほど、急落しました。

銀価格は散々な状況です。銀は鉛や銅などを産出するときに一緒に採れるため、プラチナやパラジウムのように供給量を絞って、価格を調整することがしにくいです。そのため、海外相場では3年間で-50%も下がりました。

今後の見通しとしては世界経済への不安が増す可能性が高いです。中国経済が失速、新興国の景気は一段と悪化、ロシアなどによる地政学的リスクも顕在化しており、世界経済の牽引役は不在です。

これが続くようであれば、金価格が上がり、それ以外の貴金属価格は下がる可能性が高いですが、すでに貴金属価格は安値圏を漂っていることから、長期的にはそこまで数値が変化しないと読むこともできます。

2015年11月時点の金価格の推移

貴金属 本日 1カ月前 1年前
金価格 4,815円 4,691円 4,635円
プラチナ価格 4,205円 3,906円 4,907円
銀価格 68.14円 63.72円 66.20円

2015年11月2日時点の1gあたりの税込小売価格です。前月比では純金が+2.6%、プラチナが+7.7%、銀が+6.9%となりました。金地金の税込小売価格の平均は10月が4,874円、9月が4,754円、8月が4,836円です。

2015年12月に米国が利上げをする可能性が高まっています。その結果、米ドルに資金が集まるためにドル高になり、純金から資産が離れるため、下落する可能性が高いです。

一方、パリの同時多発テロやロシア旅客機の爆発テロなど、ISによるテロのリスクが高まり、シリアでは米国とロシアが代理戦争を行っています。仮に有事が発生した場合、突発的に純金が買われる可能性も捨て切れません。

ただ、2015年10月は長期的な下落相場が続いたために反発しましたが、本格的な上昇につながるきっかけがないことから、来月初旬における税込小売価格は純金が4,600~4,700円、プラチナが3,800~3,900円、銀が62.00~63.00円と予想します。

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公開日公開日 2015.11.02
更新日更新日 2016.01.06

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