純金工芸品 - 仏具や神具などは非課税で相続できる

純金工芸品の基本データ

総合 2.0点2.0
評価
必要資金 50万円~(2016年3月時点)
購入先

相続税が0%の純金でできた仏壇や仏鈴

相続税が0%の純金でできた仏像や仏鈴

2015年1月から相続税が増税したことをきっかけに、相続税対策として純金の仏壇や仏鈴を購入する人が増えました。法律上、日常的に使う仏具や神具であれば、相続税が0%になるためです。

相続税法第12条第2項

墓所、霊びょう及び祭具並びにこれらに準ずるものは、相続税の課税価額に算入しない。

これらに準ずるものに「仏具、仏壇、仏鈴、位牌、仏像、神具、神棚」などが該当します。例えば、18金製のおりんは貴金属店などで、300万円で販売しています。それを所有者の死後に相続人に非課税で譲ることができます。

しかし、ここで「購入目的が祭祀用ではない、金額的に相続税対策にならない、購入した仏具の価値が低い」という3つのリスクを認識しないと、純金工芸品で得をすることは難しいです。

1つ目の「購入目的が祭祀用ではない」は要注意です。国税庁は口座の取引履歴など生前5年間分をチェックします。そこで高額な引き出しが発生していた場合、相続者にその使用目的を聞き出そうと訪問することがあります。

そのとき、本当に仏具として日常の礼拝に使用している場合は問題ありませんが、保管や売却をしているときは、その仏具が投資と見なされて、課税対象になります。特に金額が数百万~数千万円になる場合は厳しいです。

2つ目の「金額的に相続税対策にならない」もあらかじめ計算しておきたいです。例えば、遺産が7,200万円あって、相続人が妻と子供3人のとき、基礎控除額は「3,000万円+600万円×4人=5,400万円」になります。

このままでは課税遺産総額が「7,200万円-5,400万円=1,800万円」も残ってしまい、妻の相続税は「1,800万円×1/2×10%=90万円」、子供たちの相続税はそれぞれ「1,800万円×1/2×1/3×10%=30万円」となります。

そこで生前に1,800万円分の仏壇、仏鈴、位牌をセットで購入すれば、遺産が5,400万円に減って、課税遺産総額が「5,400万円-5,400万円=0円」となるため、相続税が一切発生しないです。

ただし、1,800万円分の仏具を税務署が「購入目的が祭祀用である」と認めてくれることは100%なく、金額的に厳しいです。むしろ、相続税逃れという脱税行為の一種と見なされる可能性があります。

3つ目の「購入した仏具の価値が低い」はそもそも純金でできた仏具が割高であるということです。例えば、ある貴金属店では重さ500gの純金製のおりんは720万円で売られていました。

しかし、その時点の金価格は「1g=4,800円」です。本来は「500g×4,800円=240万円」の純金しか使われていませんが、購入するためには3倍の値段である720万円も支払わなければなりません。

長期的には金価格が3倍になる可能性もありますが、購入した時点で資産価値が1/3に減るような金融商品に魅力はなく、あくまで純金工芸品は祭祀用や観賞用として保持することに限ります。

純金工芸品を購入するメリットとデメリット

5個ある純金工芸品のメリットと魅力

  1. 純金工芸品の購入手数料は0円です。
  2. 世界規模の経済危機や有事の際に、売却価格が上がりやすいです。
  3. 純金工芸品は株のように価値が急落することはありません。
  4. 純金工芸品としてプレミア価格が付くこともあります。
  5. 購入目的が祭祀用の場合は相続税がかかりません。

8個ある純金工芸品の注意点やリスク

  1. 純金工芸品の販売価格は含まれる純金の重さの2~3倍もします。
  2. 破損した場合は工芸品としての価値が急落します。
  3. 盗難リスクが高く、保管のためにコストが発生することもあります。
  4. 1個の価格が高いために、金価格の変動で損失が大きくなります。
  5. 世界経済に明るさが戻ると、実売価格は下がりやすいです。
  6. 円高で輸入する純金の価格が下がると、売却価格も下がります。
  7. 純金工芸品は流動性が低く、適切なタイミングで売れません。
  8. 株式投資のような配当や優待は付きません。

純金工芸品は純金が持つ唯一無二の存在感が芸術品として価値を高めてくれます。しかし、工芸品や芸術品は加工料が非常に高いため、正味100gの純金しか使われていなくても、価格は純金200g分ということも一般的です。

金投資の中でも現物としては金地金(ゴールドバー)金貨が実勢価格に近いため、純粋に金投資をするなら純金工芸品は投資対象から除外されます。

また、純金積立の満期時に保有している純金を純金工芸品と交換できるサービスもありますが、こちらも純金工芸品にすることで本来、手にできるはずの純金の量が目減りしてしまうために避けたいです。

仏像や酒器などの金工芸品リスト

仏像や酒器などの金工芸品リスト

投資対象や相続目的としてはメリットがほぼない純金工芸品ですが、祭祀や宗教上の理由で購入したり、芸術作品として観賞するなど、高品質な暮らしを望む人たちには人気の商品です。貴金属会社などで取り扱っている純金工芸品は次の10カテゴリに分類できます。

項目説明
大判大判は100g、小判は5~50gの重さがあります。販売価格は金価格の1.5倍程度です。商品としては10gの純金小判が50枚入っている千両箱が人気です。
仏具仏具はおりん、杯、線香立て、位牌以外にも、数珠やろうそく立てもあります。品質は純度100%である美しい24金と純度75%の壊れにくい18金の2種類です。
仏像釈迦如来像、阿弥陀如来像、大日如来坐像、薬師如来坐像、聖観音立像の5種類が基本です。価格は100万~150万円で製作期間に1~2カ月要します。
置き物置物は干支にちなんだ小さいタイプが人気で、価格帯も10万円未満とお手頃です。一方、1,000万円近くする七福神セットや昇り龍などもあります。
食器・酒器・茶器純金は錆びないために日常的に使う湯のみや食器類も多く販売されています。ただし、18金製のビアジョッキでも価格は200万円以上です。
刀の鞘に純金が使われています。刃の部分は通常の鋼製です。鞘には1kg以上の純金が必要であるため、刀の販売価格は2,000万~5,000万円に達します。
雛人形・兜桃の節句では純金製の小さな雛人形セットが人気です。端午の節句では戦国武将ごとに兜があり、シルバー製は50万円前後、純金製は300万~500万円程度です。
お守りカード、ストラップ、ペンダントなどのタイプがあります。純金のカードは1gで1万円程度です。ストラップなどは2万~3万円台は売れています。
小物箸、スプーン、フォーク、爪楊枝、手鏡、耳かき、しおり、カレンダーなどがあります。金箔やメッキの価格は数千円ですが、純金製は数十万円に跳ね上がります。
限定品純金製のiPhoneケースやガンダムなど、貴金属会社の企画やイベントで販売される商品です。限定品であるために製造コストが高く、販売価格も割高です。

初心者も安心できる純金積立会社

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公開日公開日 2016.03.26
更新日更新日 2016.08.23
執筆者Kirito Nakano

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