金やプラチナよりも1gあたりの取引単価が高いレアメタルの国際価格が、昨年末よりも30~60%も上昇しています。
中国での消費量が拡大しているのに伴い、日本でも製鋼用レアメタルの需要が伸びてきました。注目はステンレス鋼の添加剤や石油精製の触媒に使われるモリブデン、バナジウム、クロムです。
日本の特殊鋼の輸出量は1月に約55万トンと前年同月比で85%も増加し、中国向けに限ると4ヶ月連続で前月より上回っています。
中国自体もレアメタルの主産国ですが、内需の拡大が激しいために輸入量にも頼っています。中国はチリなどの主要生産国と年間契約を結んでおり、日本に輸入するレアメタルまでも不足しがちです。
ただ、30~40年前に高度経済成長を迎えた日本と同じように、どの国でも経済の急成長は起きます。甘い考えでは飲まれますが、自国の利益のためだけにバッシングすることもできません。
一方、携帯電話やパソコンといった電子機器のリサイクルで得られる都市鉱山のレアメタルには期待したいです。
ただ、こちらも残り物を漁るだけであり、取得できる量が限られています。リサイクルはやるべきことですが、製品の分解と抽出のコストを差し引くと、利益はわずかです。
オートマチックで製品からレアメタルを取り除く技術の向上が急務とも言えるでしょう。
また、中国の自動車需要が上がる期待からプラチナも価格が反発し始めました。こういうときに円高は優位に働きます。
もちろん、自国内だけで輸出製品を製造できれば、円安のほうが嬉しいです。でも、資源が乏しい日本は他国から材料を輸入しないと何もできません。円安と円高のバランスは保ちたいです。
もし、円安になって材料費が高騰すると、輸出製品にコストが跳ね返って、「円安でも生産力が落ちる」といった最悪のケースに成りかねます。
やはり、元気な国は資源を持っています。中東は資源だけで生活しています。オーストラリアは資源を武器に多角的な成長を遂げています。
強国のアメリカと中国も資源大国、カナダ、ブラジル、ロシアといつでも日本にプレッシャーをかけられる状態です。
日本も世界6位の海洋面積に埋まるメタンハイドレードを商業利用できれば、技術力だけではない貿易力が生まれてくるでしょう。
純金積立のメリットを再確認
EUの財政悪化でドル高にシフト