2000年以降は上昇トレンド

失敗しない7ヶ条

純金で保障された世界の通貨

これから純金積立を始めるのであれば、今後の金価格の動きを予測したいです。近年の瞬間最高値は1980年の「1g=6,945円」、瞬間最安値は1998年の「1g=865円」でした。

変動し続けた過去は知ることで、将来の値動きも把握しやすくなります。加えて、以前に純金が通貨の指標になった経緯も抑えておきたいです。

古来から純金自体が通貨として、利用されてきた歴史があります。その後、200年以上前の1800年代頃から各国で紙幣が登場しました。

この紙幣の価値を有効にするために、「1紙幣=純金○○g」の価値があると定めました。この制度を「金本位制」と呼び、通貨の信用を裏付けるために、「紙幣は純金と交換できること」が保障されてきたのです。

しかし、1929年に世界大恐慌が起こると、紙幣の価値は著しい変動を伴います。純金との交換レートに安定性を見出せず、金本位制は崩壊していきました。

それでも1945年の第2次世界大戦が終わった後、戦争に勝利したアメリカはドルを世界的な通貨にのし上げるべく、やはり、純金とドルを等価で交換できる金本位制を復活させます。

そのため、ドルの価値は次第に世界で認められ、純金を始め、石油、穀物など多くの国際的な取引にはドルが用いられることになります。

しかし、これもドルが人気となり、発行数が急激に伸びたために、純金の流通量よりもドルの流通量がはるかに上回ってしまい、純金とドルの交換が保障できなくなりました。

その結果、純金は「変動相場制」という、自由に価格が変動する投資商品として、世界中の投資家の注目を集めていくことになります。

価格が激しく動いた4つの歴史

価格が激しく動いた4つの歴史1973年に純金が国際的に売買されるようになると、その価格は世界のあらゆる経済状態に左右され、揺れ動くことになります。

始めに大きく値を上げたのは、取引されて間もない1973~1974年です。この年に第1次オイルショックが起こり、石油産出国が輸出を停止しました。

このために石油価格は高騰します。燃料という形であらゆる商品には石油が使われているために、石油価格が高騰すると物価は上がり、インフレ傾向になります。

インフレでは通貨の価値が相対的に下がります。国際的な金融不安から通貨の信用性が低くなっていき、資産を純金に鞍替えすることで、金価格が高騰する結果を生み出しました。1971年に「1g=775円」だった金価格は、1977年に「1g=1,341円」 まで上昇します。

このような通貨の信用性を失う現象は有事でも同様でした。第2次オイルショックからのインフレに加え、石油産出国である中東の情勢が緊迫化したため、国内の金価格は1979~1980年に「1g=5,000円」を突破し、史上最高値6,945円をつけました。

旧ソ連がアフガニスタンに侵攻、イランがアメリカ大使館職員を人質に取る事件が発生、さらにイランとイラクが戦争をし始めたのです。

しかし、高騰した純金も事態が収束に向かうことで一過性になり、インフレ政策や国際情勢の安定化により、通貨は信用を取り戻します。

1989年のバブルで日経平均が4万円を超えたときには、投資マネーが株に流れ、「1g=1,725円」まで下がりました。その後の2000年まで需要の低下もあり、金価格は下落の一途を辿ります。

2000年から金価格は300%上昇

日本のITバブルの時期と同じく、世界中で盛り上がった景気の拡大と株価の高騰で、ローリターンの金は魅力が下がってしまいました。

しかし、2000年の「1g=1,014円」からは下げ止まりを見せました。ITバブルを利用としたマネーゲームも終了し、世界経済にも陰りが見えたからです。この2000年から金価格は上場トレンドを描きます。

さらに2001年にはニューヨークを「同時多発テロ」が襲いかかります。これで本来の価値と大きく乖離するほど、価格が急上昇していきます。

アメリカを有事へと向かわせ、直後のアフガン戦争、2003年のイラク戦争へと拡がりを見せました。この行動で世界中が不安定の局面を迎えることとなり、その間に金価格は着々と値上がりしていきました。

大規模な金融緩和、大型減税、株式市場の制限撤廃など、アメリカは施策に打って出ますが、今度は2007年にサブプライムローン問題が起こります。

今までの政策をあざ笑うかのように、劣悪な市場の混乱を招いてしまいました。株価が低下しながらも、ドル安と原油高が加わり、2008年の決算を迎えてもその傷跡は底が見えない状態となります。

そのために機関投資家は株式市場から手を引き、純金への中長期の投資に参入、金価格は上昇し続けています。年金基金を株式投資から純金積立に移管する会社が増えるほど、投資対象は大きく変わりつつあります。

2000年に「1g=1,014円」を付けた後は、2003年に1,399円、2006年に2,287円、2009年に2,951円と3倍以上になりました。

過去のような急落は2度とない

これからも「上がる」と言われている純金ですが、積み立てていくには将来を予想すると共に、過去の状況も把握しておいたほうが有利です。

純金は右肩上がりに推移してきたわけではありません。株価よりも乱高下が発生したことがあります。実際に1980年に純金積立をした人は、2008年の価格では約2/3までに落ち込み、損をしています。

1998年には金価格が「1g=865円」の史上最安値を更新しました。もし、そのときに売っていたら、評価額は16~20%に陥っています。

ただ、2008年になると、3,200円から2,500円まで下がりながらも、再び、「1g=3,000円」に上昇しました。これからの金価格も多くの需要に供給が追いつかず、上昇傾向になるでしょう。

投資需要は2009~2010年は増え続けていますし、新興国の宝飾品需要、工業国の工芸品需要も必要不可欠です。このことから経済が安定し、景気が回復しても、金価格が急落することはまずないです。

むしろ、リーマンショックにも見られるような、世界危機に柔軟に対応できるのが純金積立ではないかと思います。次の「失敗しないための7ヶ条」の5つ目、サラリーマンの純金積立を紹介します。

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